「臨床発達心理実践研究2011 第6巻」に掲載(綾屋)

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日本臨床発達心理士会の実践研究を
学術論文として発表する専門雑誌である
臨床発達心理実践研究2011 第6巻」に
綾屋の論稿が掲載されました。
以下、要旨です。
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臨床発達心理実践研究2011 第6巻 55-62
「アスペルガー症候群当事者の自己感と当事者研究の可能性」
綾屋 紗月
東京大学先端科学技術研究センター
アスペルガー症候群と呼ばれる人たちを,
“典型発達者と比べて他者の心理を推論する能力が低い”
とする「心の理論」仮説が改められつつあり,
中枢性統合の弱さを原因とする
“自己感の立ち上げにくさ”という特徴が注目されている。
「心の理論」仮説に比べれば,
その説明は私の経験から乖離はしていない。
しかしなお疑問が残るのは,その特徴は不変なのかということだ。
本論では自己感の立ち上げには
オリジナルな構成的体制が必要であることを述べ,
その構成的体制を立ち上げるために,
自助グループの中に当事者研究を導入することを提案する。