信田さよ子著『さよならお母さん:墓守娘が決断する時』


さよなら、お母さん: 墓守娘が決断する時
お世話になっている信田さよ子さんの著書、
『さよなら、お母さん: 墓守娘が決断する時』が、
先月(2011/10/17) 春秋社より刊行されました。
この本は2008年のベストセラー
『母が重くてたまらない―墓守娘の嘆き』
の続編になります。

母が重くてたまらない―墓守娘の嘆き
前作の『母が重くてたまらない』を拝読した時は、
「自分は『墓守娘』には該当していないな」
と距離を置いていたのですが、
新刊の『さよならお母さん』では、
執拗に追いかけてくる母親に対して娘が抱える恐怖と
DV離婚した夫が私に与えた恐怖が重なり、
「え、こんなに同じなんだ」と驚きました。
きっとこれまでのお話やご著書の中にも、
それをわからせるようなヒントが既にあったのだと思うのですが、
本作品では実感をもって、娘の恐怖に共感することができました。
そう思っていたらあとがきの部分に、
意図的にDVの事例とひきよせて描かれたことが書かれていて、
なるほどと納得しました。
今後は、
母娘間の支配の話を他人事として聞くのではなく、
かつての自分の夫婦間における支配-被支配体験に照らしながら、
わがことのように聞くことができるように思います。
新しい回路を開いてくれた一冊となりました。
ほぼ同時期(2011/10/4)に復刊となりました
よりみちパン!セシリーズ
信田さよ子著『増補 ザ・ママの研究』
(イースト・プレス)も、どうぞご覧下さいませ!

増補 ザ・ママの研究 (よりみちパン!セ)
『ザ・ママの研究』に関する過去のブログ記事はこちら
2010/10/7 「ザ・のぶた祭り」開催!~理論社新刊!
-----------Amazonより転載----------------
【内容紹介】
愛情の押売り地獄から、どうにも逃げられない?
本気で一歩ふみだすなら、これが答えだ。
ベストセラー『母が重くてたまらない』の反響から生まれた、
難問解決のための実践バイブル。
母であることからの卒業、娘として母から卒業すること、
この二重の意味を含んだ問題意識から本書を書こう。
子どもを生んだからといって死ぬまで母である必要などない。
夫婦が離婚によって解散するように、
ある時、母からも卒業できればどれほどいいだろう。
娘にはもちろん、変わろうとする母親のためにも処方箋を示そう。
(本文より)
【内容(「BOOK」データベースより)】
墓守娘とは、過干渉の母親をもつ娘をさす造語。
子どもの人生に口を出し、
果ては「介護は当然」「将来は自分の墓を守れ」
と言い募る母親がいることから名付けられた。
―ベストセラー『母が重くてたまらない』の反響から生まれた、
難問解決のための実践バイブル。
気持の上での決別から関係断絶まで、
様々な「さよなら」のかたちを提示。
【出版社からのコメント】
ベストセラー『母が重くてたまらない』から3年。
その後の社会状況と震災後の様相を視野にいれた、
今最も必要とされる家族問題解決の書。
娘でもあり、
母親でもある(あるいはこれから母になる)読者にも届く一冊。
【著者について】
1946年生まれ。臨床心理士。原宿カウンセリングセンター所長。
著書に
『虐待という迷宮』『母が重くてたまらない–墓守娘の嘆き』(いずれも春秋社)、
『共依存・からめとる愛』(朝日新聞出版)、
『タフラブという快刀』(梧桐書院)、
『父親再生』(NTT出版)、
『増補 ザ・ママの研究』(イースト・プレス)ほか。
【著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)】
信田 さよ子
1946年生まれ。臨床心理士。原宿カウンセリングセンター所長。
お茶の水女子大学大学院修士課程修了。
駒木野病院、嗜癖問題臨床研究所付属原宿相談室を経て
1995年に原宿カウンセリングセンターを設立。
アルコール依存症、摂食障害、ドメスティック・バイオレンス、
子どもの虐待などに悩む本人や
その家族へのカウンセリングを行っている
(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)