第20回日本描画テスト・描画療法学会にて講演(綾屋)【香川県県民ホール】
2010年10月23日、
第20回日本描画テスト・描画療法学会
(於:香川県県民ホール)にて
綾屋が講演しました。
今回は久しぶりに旅行日記のようなレポートです。
たくさんの小島が浮かぶ瀬戸内海を眺めながら、
鉄道で瀬戸大橋を渡ります。
海に陽がきらめく。
四国に入るとコンビナート。
高松駅で下車。
ちょうど瀬戸内国際芸術祭2010が開催中で
作品と思われる変わった建物がありました。
学会で振る舞われた讃岐うどん。
生醤油をさっとかけていただきます。
太くてもちもちして噛みごたえのあるうどんでした。
おいしかった!
試行錯誤を繰り返した結果、
最近の私の講演では
私が手話と小さな音声で話すのを
熊谷さんが通訳します。
講演タイトル:
「非言語コミュニケーション:
アスペルガー症候群当事者の経験から」
~フォーカス機能とのかかわり~
今回の講演では
イギリスからいらした精神科医ディグビー・タンタム氏(左)と
ご一緒しました。
ディグビー・タンタム氏 講演タイトル:
「脳と脳の交流,アスペルガー症候群からのエビデンス」
それぞれの講演が終わった後は
タンタム氏と綾屋の討論。
司会は加藤敏氏(自治医大精神医学教室教授:右)と熊谷さん。
タンタム氏との討論については
以下、熊谷さんのツイッターより転載します。
----------------ここから--------------------—
週末は、描画療法学会@高松に参加しました。
アスペルガー症候群の研究で
世界的に有名なディグビー・タンタムさんに対して、
淡々と鋭すぎるコメントを投げかける綾屋さんが印象的でした。
タンタムさんが、
ネットワーク理論からアスペルガーの説明をしていたのが印象的。
にもかかわらず、なぜ
共感性の障害や、心の理論の障害を
一次的な原因と考えているのか、
というのが綾屋さんの投げかけた疑問。
タンタムさんからは、
共感性の問題が一次的なものか、
それとも二次的なものかという問いは
未だ解かれておらず、
どちらの考え方が現場でより有効か
という観点で使い分けてほしい、
とのフェアな返答。
熊谷からは、時代や場所によって、
社会統合のネットワーク様式は異なるから、
脳内ネットワークの強さが「局所>全体」傾向を持つ
自閉症圏の人が障害化する
社会ネットワークの条件を同定する必要があるのでは、
とコメント。
日々、即興的に発生するコミュニケーションにおいて、
空気を読み続けないといけないという圧力が加わると、
情報のゲシュタルト認識が苦手な人が障害化するのではないか、
というのが熊谷の仮説。
タンタムさんも、興味を持って下さる。
----------------ここまで--------------------—
学会終了後は、
高松イチオシのビーフカツをぜひ、と、
「たちばな」を案内されました。
小さな定食屋さんの座敷で懇親会をしながら
分厚くてやわらかい
ミディアムレアの牛カツを
デミグラスソースでいただきました。
ものすごくおいしかったです!
(いま思いだしてもおなかがすく…涙)
翌日24日の朝は
「百姓茶屋 アートカフェ 白山(はくざん)」にて
「うわわ手帳と私のアスペルガー症候群」の著者である
高橋紗都さんとご両親との
会食の機会をいただきました。
紗都さん(右)と一緒に。
紗都さんのていねいでかわいらしいイラストや
「さと通信」を拝見し、
ほわっと嬉しい気分になりました。
おみやげも頂戴してしまいました。
とてもすてきな通信だったので
うわわ会員として定期購読のお願いをしました。
あとから会員証を郵送していただきました。
ありがとうございます。
午後は学会にて紗都さんのギターの演奏です。
イラストと同様、繊細で美しい音色でした。
あたたかく迎えて下さったみなさまに
感謝の気持ちでいっぱいです。
ほんとうにありがとうございました。