ピアサポ祭りに参加しました
2009年2月15日に行われた
ピアサポ祭りに行ってきた。
一年前に初めて行ったときには客席に座って、
「さまざまな自助グループが集まる
不思議な場所に迷い込んだ」
と感じていた。
「依存症とか摂食障害とかのことは
よくわからないけれど、
自分と違うところで大変な人たちがいるんだなあ」
と、距離がある存在として眺めていた。
一年後の今回は自分のことをしっかり見つめ、
依存症、摂食障害、
セクシャルマイノリティなどなどについての
知識や当事者の語りも
取り込んだ上での参加となった。
そしたら
午前中のさまざまな当事者の体験談からは
どれも痛いくらいに
「わかるよ~」
って思いが湧き上がってきて、
「なんだ、症状や障害や困難に突入したきっかけは
それぞれ違うけれど、
抱えてきた孤独や苦しみの
身体症状や風景は一緒じゃん。」
って、意識が横並びになっていた。
これは自分にとってすごく大きな変化だった。
なんだかわからない世界だから怖い。
関わらなければ知らなくてもいい。
巻き込まれなければ関係ない。
だって私は自分のことで精一杯。
そう思って偏見を持って距離を置いてきた場所にこそ
実は仲間がいた。すごくたくさん。
今まで知ろうとしなくてごめんなさい。
そして。
登壇して自分の体験談を話したあと、
いろいろな人から
「今まで障害の世界って全然わからなかったけど、
すごく共感できた」
と声をかけていただいた時、
さらに
持ち込んだ自書20冊が完売したのを知った時、
「あ~、私と同じ変化が他の参加者にも起きている~」
とわかり、じわじわと嬉しかった。
私が依存症の世界を近くに感じたのと同じように、
会場に来ている人たちにも
自分の声が届くのかもしれないと
初めて実感した。
ピアサポートの力ってすごい!
と思った。
「孤個にいられる希望だぜ」
という今年のテーマもぐっときたし、
午後のシンポジウムも充実していてすばらしかったし、
なんでこの充実した内容で毎年赤字なんだ?
と惜しい気持ちがした。
こんなにハートフルな人たちが主催している
この祭典が
ぜひずっと続いてほしいと願う。
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「発達障害当事者研究
―ゆっくりていねいにつながりたい
(シリーズ ケアをひらく)」
綾屋紗月+熊谷晋一郎 著
出版社:医学書院